スクラッチの3Dゲーム
Scratchの3Dゲームのお手本となる作品例を集めました。
3Dのゲームを作るときは「大きさ」に対する理解が必要です。2Dのゲームのむずかしさに加えて、どのくらい奥にいったら、大きさを何%にするのか、といったロジックを書くむずかしさが増えます。ここは高度な計算を使ってもいいし、自分で何度も大きさを変えて「自然にみえる」数値に調整するなどの工夫が求められます。
さらにむずかしいのが「当たり判定」です。これも2Dのときは「スプライトに触れたら」というコード1つで大丈夫だったのですが、3Dになると「奥行き」の判定も加わってくるため、考えることが倍増します。
そんな課題山積みな3Dゲームですが、スクラッチにおいて「課題山積み」はご褒美です!先輩スクラッチャーの作品を見てチャレンジしてみましょう!
3Dゲームのプログラミング例
3Dゲームの魅力は、現実の世界を再現したような没入感のある体験ができることです。プレイヤーは、3D空間を自由に動き回り、リアルな物理法則が適用された世界でアクションを行うことができます。また、3Dグラフィックによって、細かいディテールや奥行き感が表現され、よりリアルな世界観を楽しむことができます。
スクラッチでこの魅力を表現するためには、3D空間を作成することが必要です。Scratchでは、3Dグラフィックを作成することはできませんが、簡単な3D空間を作成することはできます。例えば、2Dグラフィックを縦横に配置して、奥行き感を表現することができます。また、プレイヤーや敵キャラクターなどのキャラクターを配置し、プレイヤーがキャラクターを操作することで、3D空間を移動するように見せることもできます。
さらに、3Dゲームの魅力を表現するためには、物理法則をプログラムに反映させることが重要です。Scratchでは、物理エンジンを利用することができ、重力や衝突などの物理法則を表現することができます。これにより、よりリアルな3D空間を表現することができます。
こういった魅力をスクラッチでどう表現していくのか、一緒に見ていきましょう!

#01 ボールころころ

ボールが転がるだけだからこそ面白い作品
ローリングスカイというゲームからインスパイアしたという作品。
この作品はScratchコミュニティで大いにリミックスされています。もっともリミックス数が多いのは、実はこれの次作である「ボールころころ2」です。
このプロジェクトは中を見ると1スプライトのみで完結しています。しかも100%ペン!
この作者さんは弾幕のプロジェクトも発表なさっていて、演算がいつも美しいので大好きです。(弾幕大好き)
コースを作れる
ボールころころの面白さを加速するのが、自由にコースを編集できる点です。
緑の旗を押した後、ゲームをスタートする前にAキーを押してみてください。
コースを十字キーで移動できるようになります。
次にスペースキーを押してみてください。コースのタイルが増えたり減ったりします。
タイルの位置は←→キーを押すと変えられます。視覚的なサポートがないので少し分かりにくいですが、大丈夫です。
ボールころころ1〜5まで、すべて編集可能です。鬼難しくして自分を鍛えてもOK!
ガチでクリアしたくなったら、コースを作るのではなくコースを下見するためにも一度Aキーを押してコース全体を眺めるとグッドです。
BGMについて
BGMは東方紅魔郷の「ほおずきみたいに紅い魂」です。
海外ユーザーにも大好評
ボールころころは海外までコロコロと進出しています。スーパースクラッチャーのCrystalKeeper7さんもリミックスしてたりとスゴイ反響です。
#02 3Dアクション
#03 四色3D
#04 レイキャスティングのテクを駆使した3D迷路


レイキャスティングというのは2Dの画面を3Dっぽく見せる技法です。それをスクラッチのブロック定義を駆使して作成しているという……かなり高度な中身になってます。
ペンを使ったり三角関数を使ったり、かなり手が込んでいます。
完全に同期して動くミニマップのおかげで、迷路を探索する楽しさが何倍にもなっています。
#05 ペンを使い倒して3Dスクロールゲームを作るお手本


赤い壁を避けるだけのスクロールゲーム……なんですが、奥が深いです。
左右の壁はすべてペンツールで描かれたもので、1ステージごとに異なります。1ステージずつ壁を変えている仕組みは、リストを使っているのですが、ここが技ありです。実況動画も撮影したので、観てみてください。
1ステージずつ異なる設定を大量に作りたい、というときはこの方法を真似できます。
あと、ゴールしたり赤い壁に当たってしまったときのアニメーションがナイスアイデア。まるで緑の丸が広がるようなアニメーションになるのですが、その実現方法が面白いです。こちらも動画に収めたのでどうぞ。
#06 Minigolf 3D
#07 忍者アクション3D
#08 3D Plane Game
#09 Flip 3D
#10 Retro Racer (Multiplayer)
#11 Opac3tyD
#12 3Dスーパーマリオカート

本家マリオカートに限りなく寄せてきた作品。
操作方法が特殊なのでこちらのメモを参考にしてください。
まず緑の旗を押したら「Zキー」を押します。
すると車の選択にうつるので矢印キーで選んでから、また「Zキー」を押します。
レースが始まったら、「Zキー」で前進、「Xキー」で下がります。
ブレーキとジャンプはありません。
となるとリミックスしたくなりますが、中を見るとなかなか複雑です。
コースの描画はペンツールで行われています。
これはスクラッチで3Dゲームを作るときの代表的な手法で「レイキャスティング」などと呼ばれている方法です。
レイキャスティングのお手本としては複雑なので、それはまた別のプロジェクトを見て学ぶと良いでしょう。
このサイトでもレイキャスティングの作成方法を取り上げる予定です。
まずはマリオカートを楽しんでみてください!
#13 3Dマリオ
#14 スクラッチ最高峰の3Dアクションゲーム「クリスタルシーカー」

こんな3Dアクションゲームがスクラッチで作れるのか!?という驚愕から始まって、ゲームとしてもスッゲー面白いという発見に至る名作オブ名作!
#15 [リアルガチ3D]弾幕
![[リアルガチ3D]弾幕](https://scratch.coach/wp-content/uploads/2022/02/b05d8b97261ff4a5c0797e8e8f1ea46d-276x206.png)

僕の大好きなs00384206さんの作品。これね、もはやスクラッチ界のVRプロジェクトと言っても過言ではないと思います。スクラッチのメタバースは2017年にすでに始まっていたと言いたくなる感動です。
タイトルの「リアルガチ」が何を意味するのか、それを解き明かす鍵は「寄り目」です。
みなさん寄り目ってやったことありますか?
たぶん遊びでやったことある人多いと思います。
では、寄り目には2種類あるって知ってますか?内側に寄せる方法と、外側に寄せる方法です。専門的な寄り目の方法についてはこちらを参照してください。
で、このプロジェクトでは寄り目を駆使すると弾幕が飛び出て見えるんです。おっそろしい演算です。中を見るとペンの嵐……。これを本気で作ろうとする気合、恐れ入ります。ちなみにみんな大好き「ボールころころ」の作者さんです。
#16 エアレース2 AIR RACE 2
#17 キャットのバイクレース Cat Bike Racing

これやっば。ただのバイクレースじゃありません。コースも自作できます……。すご。
コース作りでは、色々な障害物やジャンプ台などを配置できます。もちろん自作したコースで遊ぶことも出来ます。
レース自体のゲーム性も高く、バイクのハンドリングを間違えると転倒してしまったり、順位が下るとお助けアイテムを鳥が運んできてくれたり、細かい仕掛けが施されています。
とくにバイク転倒時のネコのアニメーションがかわいくて好きです。慌ててバイクを起こすところ。
後日iPad/スマホにも対応してくれました!モバイルの人はアクセル自動という変数が表示されているので、これを1にしてからプレイしてください。あとはタップでハンドリングできます。最高の気遣いです!うれしい!
#18 3D Block Renderer 2.0

#19 3D Planet Maker!
#20 Golf 3D World! ゴルフ3Dワールド!
#21 マリオカート風味の3Dレンダリング
#22 宇宙旅行
#23 3D space shooting 100%pen
#24 マリオカート3D


パソコンやスマホでマリオのゲームができます。
ゲーム開始時に、タップ・マウスポインタで操作するか、キーボードで操作するか選択します。
画面は自分目線の画面です。ですので自分がカートに乗っている感覚を味わうことができます。
操作方法は簡単!マウスでカートを動かすだけです。ですのでパソコン操作に慣れていない人でもすぐにゲームを始められて楽しめると思います。
登場するキャラクターは同じみのキャラクターばかりでキャラクターそれぞれがカート操作をしています。どのキャラクターが何をしているのかも注目してぜひこのゲームをしてみてください。
遊び方
アクション | 対応キー |
---|---|
移動 | WASDもしくは矢印キー |
#25 3D射撃ゲーム
#26 目を疑うほどに本家に近い3Dマイクラ(一見の価値あり)

唖然……一瞬本物のマインクラフトじゃん、って思った。そのくらいにリアルなブロック感。ちょっとした建築も可能だったりする。変数で粒度がいじれるので、ゴリゴリ試すと楽しい。